アイヌの伝統民家「チセ」

宇佐美智和子(SOLAR CAT 1999 Winter no.37より)


アイヌの伝統民家「チセ」
民家とその住まい方には、永い歴史の中で育まれ磨かれた、その地域特有の工夫が見られます。
アイヌの伝統的な住居である「チセ」には、厳寒の地で生きていくためのどのような知恵が培われていたのでしょうか。

市立旭川郷土博物館と共同で、その解明に着手したのは、1981年でした。
まず、復元標本住居のチセで、アイヌの長老より聞き出した防寒対策を施して宿泊体験し、それによって疑問が生じ、改めて文献や資料を調べて実験測定をする。そしてまた宿泊体験をするという作業を繰り返し、生活が営まれたチセの室内環境が、10年近くかかりましたが、ある程度明らかになりました。

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チルチンびと (2005年 AUTUMN 34号) ■特集 夏涼しく、冬暖かい木の家■

チルチンびと(2005年 AUTUMN 34号) 
【チルチンびと (2005年 AUTUMN 34号)/■特集 夏涼しく、冬暖かい木の家■】

★117ページ〜
 「特集 住まいのエコ・エネルギー最新事情」(注目され始めた新技術とその使い方)
監修: 田辺 新一 氏(早稲田大学理工学部建築学科教授)

(上記特集記事から一部抜粋)

■地中熱を直接利用する住宅
年間を通して安定した地中熱を、直接、気温との温度差によって利用しようとする住宅工法が、いくつか開発されています。前述のように、地下5メートル程度より下の地中温度は年間を通して10〜15℃程度であり、その土地の年平均気温に近くなります。したがって、大半の地域では、この温度は夏の気温よりは低く、冬の気温よりは高くなります。この性質を利用して、例とした工法に見るように、夏は地中熱で室内を冷やし、冬は逆に暖めることができます。

地中熱

山陰中央新報 2004年9月27日 「発想逆転エネルギーに」

山陰中央新報2004年9月27日掲載 地熱利用
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山陰中央新報 2004年9月27日(月曜日)
【脈々ニッポンの技】
発想逆転 エネルギーに



(記事から関連部分を一部抜粋)

▽天然の断熱材
「ここ房総半島なら冬でも暖房ゼロで過ごせるはず」と宇佐美智和子。千葉県にある住宅会社で主任研究員を務める宇佐美のテーマは「外断熱」。柱や屋根ごと断熱材で覆う構造の住宅開発だ。
宇佐美の家造りのヒントになったのは北海道の旭川で十年余りにわたり研究したアイヌ民族の住居「チセ」だ。
「氷点下30度に下がる旭川で、アイヌ民族はどうやって極寒期を暮らしていたのか」
大学で伝統住宅を調べていて出合ったチセは、屋根も壁もササやカヤでふき、床板はなく、ゴザを敷いただけで暮らしていた。夏の終わりから火を絶やさず地中温度を維持することで、真冬もマキを燃やす程度の暖房で十分だったという。
その秘密は、雪の利用にあった。軒の低いチセに積もった雪は、チセをすっぽりと覆い尽くし、熱を逃がさない。雪は天然の断熱材として機能し、チセは現代住宅の外断熱工法を先取りするものだった。その断熱効果は「グラスウール(ガラス綿)など現代の断熱材に匹敵する」(宇佐美)。

新建ハウジング 平成14年10月10日

新建ハウジング掲載記事 平成14年10月10日
★特集:進化する次世代の快適暖房★
「工務店の技あり施工例」知恵いかす先進エコ暖房
太陽光+地熱利用の省エネ暖房

太陽光と地熱。ありふれた存在だが、しかし無尽蔵かつ無料であるこれらのエネルギーを、住宅の空調に利用し省エネルギーに役立てようとする試みが各地で行われている。



(記事より一部抜粋)
□地熱の知恵いかすアイヌの伝統民家
地下5メートルほどの地中温度は年間を通して15〜18℃で安定していることが、さまざまな研究から明らかとなっている。さらに、地中温度は半年遅れで、最高の18℃になるときは冬。最低の15℃になるのは暑い盛りの夏ということも明らかとなっている。
これらのことを古代アイヌの人々は経験として知っており、その知識を伝統住宅「チセ」に生かしていた。

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月刊ハウジング 「環境に配慮した住宅&設備特集」 2001年11月号

月刊ハウジング 環境に配慮した住宅特集 11月号

【月刊ハウジング 2001年11月号 環境に配慮した住宅&設備特集】

(掲載記事から一部抜粋)

■1990年からすでに外断熱。地熱を活かす段階にまで進化■

「夏の高温多湿、冬の低温乾燥を解消して快適で長持ちする住宅づくり」を手掛けている。そのために、1990年からすでに外断熱工法に着手。全棟の気密測定や温湿度測定を繰り返して研究し、1994年には独自の完全外断熱工法を確立した。実際にこの工法で建てた住まいが今年の「環境・省エネルギー住宅賞」を受賞している。
この工法は基礎までを外断熱で覆い床下には蓄熱層を設け地熱エネルギーを活用する。これは地下の5m付近の温度が夏と冬で逆転している自然現象を活かしたもの。

NEF 財団法人 新エネルギー財団「地熱エネルギー」NO.96 2001/10月号掲載

雑誌「地熱エネルギー」 特集:地中熱の利用

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第5回「建築・省エネルギー賞住宅金融公庫総裁賞」受賞作品

第5回「環境・省エネルギー住宅賞 住宅金融公庫総裁賞 受賞

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7月22日16:15 NHKラジオ第1放送の「当世キーワード・新語流行語」に<地熱住宅>が紹介されました。

「地熱住宅」

夏涼しく、冬暖かい、地熱の特性を活かした省エネ住宅なんですね。地表から5m下の地中温度というものは、15度から18度程度でほぼ一定しているために、外気に比べると夏は涼しくて、冬は暖かく感じるんですね。

外気が行き来する従来の床下のままでは、地中に蓄えられた熱が建物には伝わらないので、掘り下げて5m下の床下まで断熱材ですっぽりと覆いまして、地中、土間床コンクリートから床下にかけて蓄熱帯や蓄冷帯をつくりまして、床の冷暖房のような役目を果たさせている訳なんですね。

これだけでは床下だけが暖かいことになるので、ファンのついた配管で建物内を循環させる訳なんですけれども、夏は地温に支えられてひんやりした床下の空気を2F天井裏まで吸い上げて、2Fの部屋に放出する訳なんですね。逆に冬は2F天井近くに溜まる暖気を床下に流すという仕組みになっている訳なんです。

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