ecoハウス研究会/全国大会を岩手県一ノ関市でおこないました!(平成23年1月20日~21日)

現在、北は岩手県一ノ関市から南は大分県まで【外断熱の地熱住宅】が建築されています。*全国で【外断熱の地熱住宅】を建築している工務店さんのリストは下記をクリックしてご覧ください(↓)
全国で【外断熱の地熱住宅】を建築している工務店一覧

地熱住宅を建てている工務店が集まって「情報交換」をおこなっているのがecoハウス研究会です。
今回、ecoハウス研究会/全国大会が「平成23年1月20日~21日 岩手県一関市」で開催されました。(一ノ関市には「寒冷地型地熱住宅実験棟」が建っているからです) その時の様子をレポートします。


・平成23年1月20日(木) 12:14に岩手県一ノ関駅に到着しました。さすがに雪が多く、そして寒い!です。
ecoken0001.jpg

・一ノ関駅からタクシーで5分ほど走ると、「丸已建設:寒冷地型地熱住宅」に到着です。

ecoken0005.jpg
(敷地内に2棟の地熱住宅が建っています。左側が丸已建設/事務所である【名称:グリーン】、右側が【寒冷地型地熱住宅実験棟】です)

今回、全国から工務店さんが集まる目的は、この「寒冷地型地熱住宅」の体感と施工ノウハウ等(特に、寒冷地向けの基礎断熱の仕様など)の習得です。丸已建設さんが一ノ関工業高等専門学校の先生方と一緒になって開発した【寒冷地向け】技術を学ぶために集合したのです。

(参考情報)
【寒冷地(岩手県)でも地中熱利用のシステムは効果があるのか?!】を検証するプロジェクトがスタート!
はい。私はホヤが好きですが、それがなにか・・・。


この実験棟では一ノ関工業高等専門学校の指導を受けて、室内と地中に多数のセンサー(温度及び湿度)を設置しています(↓)
ecoken0007.jpg

実験棟に続々とメンバーが到着したので、さっそく、新技術等についての講習会をやっていただきました。
ecoken00010.jpg


ecoken0008.jpgちなみに、温度・湿度センサー等の測定結果を解析しているのが、現場監督であり一級建築士でもある大内さんです。彼は(↓)NHK旭川放送局の放映内容では「私(玉川和浩)よりも長い時間映っていた」ため、2日間に渡って、私からブツブツと小言と嫌味を言われ続けた方です(笑)。大内さんも地熱住宅に住んでいます(岩手県内第1号の地熱住宅です)。第1棟目を建てた当時は「新型コントローラー」も開発されていなかったため、千葉県内で開発された技術に若干の強化をおこなって建ててもらいました。そのため「寒冷地において、地熱住宅の改良すべき点」をもっとも熟知している人でもあります。今回の実験棟建築において、彼の知見が非常に役立ちました。ありがとうございます。

・集まった工務店さんは、みなさん、高断熱・高気密住宅に詳しい人達ですので実験棟の中では、いろいろと話し合いが行われていました。(特に、施工技術に厳しくウルサイ人達ばかりですから、質問攻めにあっていた「丸已建設 水谷社長や大内さんは大変だったですね)。
ecoken00015.jpg

・ecoハウス研究会に参加している工務店は「温熱環境マニア」が多いため、変人も多いのです。なぜなら、一般的には、住宅業界において、いまだに温熱環境系の家造りは重要視されていません、残念ですが・・・。その中で、住宅の温熱環境に深くこだわっている人達というのは・・・、やはり、変わり者が多いのです。
その変人集団の中でも、とびきりの変わり者が「BOSCO/森社長」です。(写真の真ん中でカメラを構えているのが森社長です。このカメラがサーモグラフィカメラです。実験棟内を撮影しまくっていました。右側が丸已建設/水谷社長です)
ecoken00011.jpg

森さんは、なんと!1台60万円もするサーモグラフィカメラを持ってきました。(私、いままでに、1000社を超える工務店経営者とお会いしてきましたが、サーモグラフィカメラまで買ってしまった人は、この森さんただ一人です。かなり変人です)
ちなみに、森さんが当日の様子を描いたブログはこちら⇒ エコハウス研究会全国大会 in 岩手
なお、森さんからいただいたサーモグラフィカメラの映像は下記にも掲載してあります。
サーモグラフィカメラで床下をうつしてみると。

・私はモデルハウス内で面白いグッズを発見してしまいました。気流測定器(エアフローインジケーター)です。これは室内の空気の流れ(風の道)を可視化するためのグッズです。これを実験棟においてある会社も珍しい!やはり、水谷社長もかなりの変人です。あまりにも面白いので、実験棟内の各所で気流を確認してきました。
ecoken00013.jpg

こっそりと確認しているつもりでしたら、丸已建設/水谷社長には、やはり、みつかっていたようです。水谷さんのブログに書かれてしまいました(↓)
興奮しっぱなしの2日間!

・実験棟では様々な工夫があります。例えば、床下システムのタテ配管が露出されています(↓)
*画像をクリックすると拡大表示されます。
ecoken00019.jpg

温熱環境的にも面白い工夫になるのですが、第一に確認したいのが「システムの配管何にゴミ・ホコリ・カビ等は付着しないのか?」というご質問内容に対して、見て確認していただくためです。下記のご質問をよくいただきます。
24時間換気システムのダクト内のメンテナンスについて
床下システムは「床下と室内間の空気の流れ」を作るものですので、「床下のホコリなどが室内に放出されないのか?」「床下のホコリなどが管内に付着しないのか?」などなど、同様のご質問をたくさんいただいております。いままでもご説明をしてきたのですが、やはり百聞は一見に如かずです。見てご確認ください。

・それでは、屋根裏に入って、システムの配管を確認してみましょう。
ecoken00016.jpg
ちなみに、床下システム【「屋根裏空間」と「床下空間」の空気をつなぐもの】として勘違いされているお客様がいらっしゃいます。実際は、【「2階天井付近」と「床下空間」】をつなぐためのものです。長野市に建っている寒冷地型地熱住宅モデルハウスでもそうでしたが、屋根裏に入ると、多くの人達が長居してしまいます。誰もなかなか降りてこない・・・。なぜでしょうかね?落ち着くのでしょうか???
この実験棟を見学されたお客様が、屋根裏を見って言ったそうです。
「宇宙船みたい・・・」

はい。確かにそんな雰囲気はありますね。


*画像をクリックすると拡大表示されます。
ecoken00018.jpg


・あっという間に外が暗くなってきました。全員で厳美渓(げんびけい)にある【いつくし園】に移動です。
ecoken00025.jpg
ここでは、夜が更けるまで、またまた、みんなで議論を重ねたのですが・・・内容は割愛です。

・翌日、早くから、またまた研修会がありました。また参加者から貴重な情報の発表会もあり、参加者一同 充実した2日間だったと思います。
ecoken00029.jpg


終了後、全員で記念撮影です。
ecoken00026.jpg

森さんが持っているサーモグラフィカメラで撮ると(↓)

ecoken00027a.JPG


「玉川さん、なにか、無駄に体温が高くないですか?」

そう言われると、そんな気がしてきましたね。