【地熱リフォーム:基礎編】 基礎の外断熱化が重要です!

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【地熱リフォーム(エコリフォーム+地中熱利用システム)】において、最も重要な部分、それは【屋根】と【壁】と【基礎】の断熱です。
今回は【基礎の断熱(外断熱)】についてご説明します。

*なお、【屋根の断熱】【壁の断熱】については、下記をクリックしてご参照ください(↓)
【地熱リフォーム:屋根編】 屋根の高断熱化が重要です!

【地熱リフォーム:壁編】 壁の高断熱化が重要です!

屋根と壁の断熱・気密強化についてはすでにご説明いたしました。
残りは【基礎の断熱】です。もしくは、【床の断熱】になるのですが、【床の断熱】よりも【基礎の断熱】の方が効果が高いため、ここでは【基礎の断熱】について解説します。なお、【基礎の断熱】において、特に、「基礎の外側を断熱する【基礎外断熱】」が最も効果が高いので、ここでは【基礎外断熱】について解説します。

ところで、住宅建築に関わる人達は誰でも知っています。
「基礎の外側を断熱した方が【床断熱】よりも効果が高い!」

しかし、一般的(つまり、施工数が多い方)なのは【床断熱】の方です。
新築でもリフォームでも同じです。圧倒的に【床断熱】の方が多いのです。
なぜでしょうか?

その理由については、下記をクリックしてご覧ください(↓)
なぜ? 基礎外断熱は普及しないのですか? 何か根本的な問題点があるのでしょうか?

上記にも書きましたが、これから徐々に【基礎外断熱】が普及していきます。
それでは、【基礎外断熱】は「地熱リフォーム」において、どのように施工されるのでしょうか?

★地熱リフォーム/基礎外断熱について★

1)まずは、既存建物の廻りを掘ります。
・基礎の外側に断熱材を貼るのですが、地中熱を利用するため、この外側の断熱材は地中にも入ります。そこで、基礎の廻りを掘ります。(画像をクリックすると拡大表示されます)

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2)古い基礎の表面にあるモルタル等を剥がします。
・板状断熱材と基礎の間にできるだけ隙間が発生しないように(基礎コンクリートの表面に断熱材を接着しやすくするためです)、まずは古い基礎の表面を削っていきます。(画像をクリックすると拡大表示されます)

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削った後は、下記のように表面がきれいになります。(画像をクリックすると拡大表示されます)

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*削っている様子をyoutubeにアップしました。下記の動画もご参照ください。


3)換気口を埋めます。
・地中熱利用をおこなうため、外気を床下に入れる事はしません。外気によって地中熱が冷やされてしまうからです。
そこで、既存基礎にあいている換気口を専用のモルタル材で埋めていきます。
また、大きなひび割れ等が基礎にある場合、この部分の補修も専用のモルタル材で埋めます。
(画像をクリックすると拡大表示されます)

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4)基礎の外側に断熱材を貼ります。
・基礎コンクリートの表面に、接着剤により基礎外断熱用断熱材(ボード状)を貼っていきます(↓ 画像をクリックすると拡大表示されます)

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5)住宅及び断熱材をシロアリから守る「基礎外断熱専用シロアリ防除工法=タームガード」の配管を設置します。
・住宅と基礎外断熱材をシロアリの被害から守るため、基礎外断熱専用のシロアリ防除工法=タームガードの配管を設置します。
配管設置後、土を埋め戻します。その後、お引き渡し前に、この配管内にシロアリ防除用薬剤を注入していきます。
(画像は、タームガードの配管です。画像をクリックすると拡大表示されます)

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・タームガードの詳しい内容については、下記をクリックしてご覧ください(↓)

防蟻処理方法を変更したのですか?(基礎外断熱工法専用の防蟻処理方法について)


6)建物の周囲に「敷設断熱」をおこないます(特に寒冷地において)
・建物周囲に、断熱材を水平方向に敷設します。これによって、基礎外断熱がさらに強化されます。
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7)断熱材の外側にモルタルを塗ります。
・地中での「シロアリ対策」と「紫外線劣化防止」のため、基礎外断熱材の表面にモルタルを塗っていきます。

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以上が、地熱リフォームにおける「基礎の外断熱化」です。