【24時間換気システム】について

地中熱利用システムと24時間換気システム」についてご説明いたします。

まずは、「地中熱利用システム」と「24時間換気システム」の概念図をご覧ください(↓)
*画像をクリックすると拡大表示されます。

図の中で「赤色」で示してあるのが「地中熱利用システム」です。それ以外は「24時間換気システム(計画換気)」と「局所換気」(キッチン・ユニットバスなど)です。(私達が設置している「24時間換気システム」は特許も取得しました。)

さて、この二つのシステムは「季節別・時間帯別」によって動き方が変化するのですが、それをコントロールするのが、下記のコントローラーです。

コントローラー

そして、それぞれのシステム本体は小屋裏に設置してあります。

1)地中熱利用システムの本体

地中熱利用システム


2)24時間換気システムの本体(一部)

24時間換気システム


シックハウスが問題化してきてから「24時間換気システム」の設置が義務付けられました。
家の中で、有害な物質が放散された場合、換気システムによってそれを速やかに戸外に排出するためです。揮発性有機化合物(ホルムアルデヒドなど)だけではなく、「湿気・臭い」などもすみやかに戸外に排出する必要があります。

この「24時間換気システム」はいろいろな方式がありますが、私達が1990年から採用してきた方法は;

1)まずは、家の中の汚れた空気を外に捨てること。
・各部屋に設置してある「排気口」から汚れた空気をダクトで集めます。

★これが、各部屋の天井に設置してある「排気口」です(↓)

各部屋の排気口

居室だけではなく、リビング・ダイニング・トイレにもこの排気口が設置されます。それをダクトでボックスに集めます。そして、まとめて戸外へ汚れた空気を排出します。

★これが、汚れた空気を集めるボックスです(↓)

24時間換気システム

下記の図において、赤い線で表記されてある部分(地熱を利用するためのシステム=床下システムの配管です)以外が「24時間換気システム」部分です。

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ただし、キッチンと浴室はこの換気システムから分離してあります。

【キッチン】給気と排気を同時におこなうファンが設置してあります。
【浴室】浴室内の湿気を捨てるためのファンが設置してあります。

さて、このように、各居室から汚れた空気を排気し続け、そして居室のドアを閉めた場合、廊下と居室間を空気が流れるように工夫する必要があります。
新鮮な空気を室内に入れないといけませんからね。

その工夫が下記のものです(↓)

風の道

これによって、部屋の中に空気が流れ込みます。「風の道」です。
まずは「汚れた空気」を戸外に排出することが重要だと考えています。

「汚れた空気」を戸外に排出すると、家の中全体でみると「負圧=マイナス圧」になります。つまり、戸外から新鮮空気が室内に入り込もうとする力が発生します。

そこで、家の中に新鮮空気を取り込むための吸気口が必要になります。

吸気口は、季節によって、場所が変わります。

夏:北側 2階の壁面から新鮮空気を取り込む/2箇所
冬:南側 基礎面から新鮮空気を取り込む/2箇所

*夏/家の中に新鮮空気を取り込む「吸気口」です。
ここから、ダクトによって「2階/天井」まで新鮮空気を導入します。ダクトによってもってきますので、小屋裏空間の空気とは混じりあいません。
換気システム

夏、「吸気口」から取り込んだ新鮮空気は、室内側/2階天井付近に放出されます。下記の画像がその「給気口」です。(ホコリ等を入れないため、不織布がフィルターとしてつきます。)
夏用給気口


*冬/家の中に新鮮空気を取り込む「吸気口」です。基礎に設置してあります。(2箇所)
ここから、ダクトによって「1階/室内側」まで新鮮空気を導入します。ダクトによってもってきますので、床下空間の空気とは混じりあいません。
換気システム

「1階/室内側」に設置される給気口は下記のものです。
冬用 給気口

よくいただくご質問です。
夏と冬は吸気/給気経路が違いますが、いつから誰が切り替えるのですか?
下記をご覧ください。

1)誰が切り替えるのか?
コントローラーがカレンダーに従って切り替えます。夏、冬ともダクトに切り替え用シャッターが付いています。その開閉によって、経路を切り替えます。
下記の写真は冬用給気管のシャッターです。

切り替え用シャッター

2)いつ切り替わるのか?
冬用給気: 9月10日〜6月9日まで

夏用給気: 6月10日〜9月9日まで


★夏 夜間の大量換気について★
・上記でご説明したのは「24時間/計画換気」です。これとは別に「夏 夜間 小屋裏に溜まった空気を大量に排出する」こともおこないます。
その理由ですが;

①壁の中の空気は小屋裏にも流れ込みます。そして、屋根をどんなに高断熱(外断熱)にしても、小屋裏に流れ込む空気は室温よりも若干高いのです。

②そこで、夏/夜間は「24時間計画換気」とは別に小屋裏に溜まる空気を大量に外へ捨てます。

③小屋裏の空気を外に捨てれば、それによって、室内に外気が入ります。結果として、夜間の外気(冷気)を、窓を開けなくても、家の中に取り込むことができます。
稼動する時間帯ですが、朝の6:00まで大量換気をおこないます。

なお、この大量換気も含めて、「24時間換気システム」、そして地中熱を利用するための「床下システム」を稼動させるための電気代については、下記をクリックしてご参照ください。

地熱を利用することによって、冷暖房費用を少なくできることはわかったのですが、【地熱利用システム】を稼動させるのに、どれくらい電気代がかかるのですか?

以上です。

★換気システムに関して、御質問があれば、下記のフォームから御連絡ください★