シロアリは全国どこにでも生息しています。【シロアリ対策 その1】

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「シロアリの被害については近所でも聞いた事が無いので、うちは大丈夫ですよ!」

4月末ごろから、ヤマトシロアリは羽が生えて、新しい生息地を求めて飛び始めます。
ヤマトシロアリの場合、それほど長い距離は移動できないようです。つまり、「自分の家でシロアリ被害が発生した場合、近所にシロアリが飛んで新たな被害を発生させるかもしれない・・・」と考えると、その事実をなかなか話す事はないのでは・・・?

実際、北海道の一部を除くと、日本全国、どこの地域でもヤマトシロアリやイエシロアリの被害が報告されています。
*日本しろあり対策協会の下記の資料をご覧ください(↓)
社団法人 日本しろあり対策協会 しろありQ&A (Q3. わが国で建築物を加害するシロアリの種類と分布を教えてください)


「我が家は鉄骨住宅ですからシロアリの心配はありません」

これは間違いです。鉄骨住宅やコンクリート住宅であっても、内部には木材を使用しています。その部分がシロアリの被害にあいます。
ちなみに、日本しろあり対策協会のサイトには、コンクリートを食い破ったシロアリ被害の報告が掲載されています(↓)

社団法人 日本しろあり対策協会 しろありQ&A (Q1. どんなものを加害しますか?)

ところで、シロアリ対策は住宅部分だけをおこなえばよいのでしょうか?
場合によっては、住宅の周囲(特に、敷地の境界にある古い木杭など)も対策する必要があります。

例えば、住宅の周囲に木材(古い木の柵、ベニヤ板、枕木など)を放置した場合、そこにシロアリが発生する事があります。

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これは、古くなった木の杭を2年間ほど放置した結果、その杭にシロアリが大量に発生した様子です。そこから住宅部分にシロアリが到達し、床下にシロアリが侵入しました。(千葉県市原市の一般木造住宅の事例です。当社で施工した住宅ではありませんが、シロアリ被害の相談をいただいたため、現地を確認したところ、この木杭を発見しました)

放置した木杭だけではなく、敷地の境界(特に生垣部分など)にある古くなった木杭はシロアリの被害にあっているケースが多いようです。下記の動画をご覧ください(↓)

○敷地境界にある木杭がシロアリ被害にあった様子


4月末ごろから、ヤマトシロアリは羽が生えて飛び始めます。その時、たまたま、古い木材に出会ってしまうと、そこからシロアリが増え始めます。
増えたシロアリは地中をランダムに移動していきます。その時、たまたま、自宅がシロアリの移動先にあったとしたら・・・。

住宅のシロアリ防除工事をする前に、まずは自宅周囲の古い木材を撤去する作業からおこなってください!


【参考情報】
シロアリ対策 「庭の枯木を捨ててください!」


(追加情報)
ちなみに、隣地の方の許可を得て、シロアリ被害にすでにあっている古い木杭を薬剤で処理しました。地中に薬剤を注入します。その時の様子はこちら(↓)です。