これから新しく家を建てるお施主様(ご家族)が【大黒柱】を選ぶために山の中に入りました!

東濃檜の大黒柱を選ぶために山の中へ入っていきました!
(画像をクリックすると拡大表示されます)

だいこく-ばしら【大黒柱】
(1)日本民家の中央部にあって、家を支えている柱。他の柱より太く、家格の象徴とされる。大極柱。
(2)ある集団の中心となり、それを支える働きをしている人。
「一家の―となって家族を養う」
(三省堂「大辞林 第二版」より)



平成18年3月19日、これから新しく家を建てるT様ご家族と一緒に岐阜県中津川市坂下へ行ってきました。千葉から片道7時間。あまりにも遠いため、中津川に前泊したのですが、移動日(18日)はどしゃぶりの雨でした。
そんな大雨の中、しかも7時間かけて、T様と私は「何のため」に岐阜県まで行ったのか?

実は、T様に「木曾東濃檜のブットイ大黒柱」を選んでいただくための旅でした。
その太さとは「8寸角」(24センチ角)です!T様にとっては、大変苦労される旅です。なぜなら、

・行き帰りの運転(T様ご主人が担当)
・往復の旅費(T様がご負担)
・1泊2日
・ご家族全員が山の中へ・・・・・・・。

なぜ?ここまで苦労をしてT様はわざわざ大黒柱を選びに出かけたのでしょうか???

みなさん、答えはおわかりですね。

はい、その通りです。

私に無理強いされたのです。
「Tさん、せっかく家を建てるのですから、私と一緒に岐阜県まで行きましょう!」


今回は、その「我が家の大黒柱を選ぶ旅」の報告です。

【我が家の大黒柱を選ぶ旅】
3月19日、朝9時、中央高速道路/中津川インター(岐阜県)に、全国からお施主様と工務店 さんが集合しました。最も遠い方は福岡からです。
中津川インター

中津川インターから車で移動すること約1時間、やってきました!
これが樹齢120年を超える「木曾東濃檜の森」です!!!
木曾東濃檜の森

まずは、森林組合の方から、この樹齢120年の森についてご説明をいただきました。参加したみなさんも真剣に説明に聞き入っていました。
木曾東濃檜について森林組合の方から説明していただきました。

次に、いよいよ「大黒柱 抽選会」の開始です!

実は、これほどの森の中でも、8寸角(しかも6メートルの長さ)の大黒柱が取れるのは、ほんの10数本程度なのです。1本1本、生育している場所/太さが違います。
その中から、参加した全国のお施主様が、各自、「大黒柱になる原木」をお選びいただくのです。

しかし、山の中に入ってから選ぶのは大変な作業になります。
そこで、森林組合の方に候補を選んでいただき、その中から、事前にお施主様が選ぶ方式にしました。
とは言っても、選ぶための情報は「胸高直径/長さ」しか書かれてありません。

こ、これだけで選ぶのか・・・・・・・・

みなさん、途方にくれていました。

しかし、勝手にどんどん抽選会は進んでいきます。順番がやってくるたび、無理に、選ばされてしまうのです(笑)
木曾東濃檜 大黒柱抽選会

抽選会終了後、いよいよ「檜の森」に入っていきます。みなさん、とても嬉しそうな顔です。私も楽しみです。それでは、「檜の森」に入りましょう。
木曾東濃檜の森に入ります

当日、私は写真撮影だけではなく、ビデオ撮影までおこないました。しかし・・・・・・・・・、まさか、こんな山奥まで入っていくとは・・・・・・。想像もしていませんでした(トホホ)
木曾東濃檜 山の中

「大黒柱になる東濃檜の原木」には印しがついています。ほんとうに、ポツリ・ポツリと印があるだけです。お〜、いったいどこまで登るんだぁ〜〜〜〜〜・・・・・・・・・。
木曾東濃檜 原木 大黒柱

私も大変でしたが、もっと大変だったのはT様ご家族です。小さなお子様もご一緒でしたから。

そして、T様ご家族が最も大変だったのが・・・・・・・・・・。

な、なんと!原木を斧で切る作業までさせられたのです・・・・・・・。
お施主様が東濃檜原木を斧で切る作業

すみません。
それはウソです。さすがに、切り倒すところまでは無理です。

お神酒で清めた後、記念のため、ご家族全員が、それぞれ斧で根元を少しだけ切っていただきました。
参加者全員が、それぞれの「大黒柱の原木」で記念撮影です。皆さんの顔、輝いていました!!!

2時間ほど山の中に入り、ようやく降りてきました。
そして、休む間もなく、「地球民家モデルハウス」の建築現場へ移動です。ひやぁ〜〜〜、強行軍ですね!!!!

現在、岐阜県中津川市坂下にある「きりら坂下」にて、あすみ住宅研究会が、「地球民家」のモデルハウスを建築しています。


このモデルハウスから見る木曽川の風景は最高です!
地球民家モデルハウスから見る木曾川

きっと、桜のシーズンは最高の舞台になっていることでしょう。地球民家のモデルハウスはここまで建築が進んでいました。
地球民家建築中

参加されたお施主様は、その「檜の香り」に圧倒されたそうです。地球民家の構造は全て「木曾東濃檜5寸角材」です。(画像をクリックすると拡大表示されます)
地球民家モデルハウス内部

こうして、T様の「我が家の大黒柱を選ぶ旅」は終了しました。

すみません・・・・・・。
実は終わっていなかったのです。

帰り道、中央高速道路は大渋滞でした。(渋滞表示では20キロと出ていました・・・・・・・・。)
行きは「超大雨」、帰りは「大大渋滞」の中を運転され続けたご主人様、本当にお疲れ様でした。

おそらく(私は同乗していませんでしたので、勝手な想像ですが)、険しい山の中を歩き回ったご家族は心地よい疲労の中、車の中でグッスリとおやすみになっていたはずです。夢の中では、檜の大木がでてきたことでしょう。

それをバックミラーで見ながら、ご主人は達成感と満足感で疲労が吹き飛んでいたのではないでしょうか!愛するご家族の寝顔を見ながら運転する、最高の瞬間ですね。

そして、20年後、孫を連れてお子様達が家を訪れます。
そして、お子さんは子供(孫)に「この大黒柱は家族全員で選んできたんだよ。その時にね・・・・・・」と話をされるはずです。

大黒柱、それは

だいこく-ばしら【大黒柱】
(1)日本民家の中央部にあって、家を支えている柱。他の柱より太く、家格の象徴とされる。大極柱。
(2)ある集団の中心となり、それを支える働きをしている人。
「一家の―となって家族を養う」(三省堂「大辞林 第二版」より)

T様ご一家にとって、ご主人がまさに【我が家の大黒柱】です。


追伸:
前夜の大雨から一転、とても良い天気になりました。帰りに、富士山が綺麗に顔を出していました。
T様ご家族を祝福しています。

本日、T様の地鎮祭がおこなわれました。その記念に、このレポートを作成いたしました。

中央高速道路からみた富士山


★「我が家の大黒柱を選ぶ旅」に参加したい方へのお知らせです★ 難行苦行の連続である「我が家の大黒柱を選ぶ旅」は、定期的に(年間3回程度)開催しています。木曾東濃檜が大好きなご家族にとっては楽しい思い出の旅になると思います。 この「我が家の大黒柱を選ぶ旅」に参加を希望される方、下記にご記入の上、お問い合わせください。次回の開催日/さらに詳しい内容についてご連絡させていただきます。

なお、過去には大雪の中での開催もありました。時期によりますが、悪天候と戦いながら大黒柱を選ぶ場合もありますので・・・・・・・・・・、その点、ご理解くださいね。