若者ばんざい

「俺も年をとったな」
と感じる時があります。若者のヘアースタイルや服装から、そんなことを感じるようになってしまいました。コンビニの前で、地面に座って弁当を食べている彼らを見ると、ちょっと理解できません。「最近の若者はだらしないよなぁ〜」などと心の中でつぶやいています。ちょっと雰囲気が怖いと思うこともあります。
先日、「笑笑」(わらわら)という居酒屋でちょっとだけ酒を飲んでいた時、こんな若者に出会いました。しかも、トイレの中です。

私が小便器の前に立ちながら、壁に貼ってある「親父の小言」という文章(これが、なかなか良い文章です。いつかご紹介しますね)を読んでいました。ふと気付くと、横に立っている若者(まさに今風の格好でした)も一生懸命読んでいるではないですか。私は酔っていたので、思わず彼に声を掛けました。
「これ読んで面白い?」 しかし、彼は私が声を掛けてもチラッと見るだけで何も言いません。私も黙ってトイレから出ました。

席に戻ってから数分すると、なんと驚いたことに、その若者が横に立っているではないですか!しかも無言で・・・・。
ちょっとビックリしました。
何か文句でもあるのでしょうか?


すると、彼が黙ってお店の割り箸を私に差し出しました。
「ここに親父の小言が書いてあるので、渡そうと思って探しました」と言うのです。
私達が一生懸命読んでいた文章が、割り箸が入っている袋に印刷されていました。
思わず立ち上がって「ありがとう」と言ったら、ニコッと笑って彼が立ち去りました。
彼の格好だけで、偏見を持ってしまった自分がすごく恥ずかしくなりました。ごめん。

告白します。10年前に、マレーシアで暮らしていた時、私は金髪に染めていました。