法律は「最低限の基準」でしかない!

新型肺炎サーズ(SARS)が世界中の経済に悪影響を与えています。中国は、全世界の企業にとって、戦略的な生産拠点になっていますから、世界経済へ与える損害はますます拡大していきそうです。また、サーズに感染していた台湾人医師が日本国内を旅行したため、ホテル・レストラン・旅行会社・航空会社での損害も大きいでしょう。
驚くべきことは、この医師は、5月9日に発症しているのに、その後、13日まで旅行を続けていたことです。専門家である医師が、「日本は寒かったので、ただの風邪だと思っていた」と考え、旅行を続けたのです。

台湾でSARSと戦い、感染してしまった被害者が、今度は一転して、加害者となる。
この医師は、帰国してからSARS感染を知り、今は心から後悔していることでしょう。
 
しかし、この医師は決して不法に入国したわけではありません。空港では、その時の規則を守り、正式に入国しているのです。そういう意味では、SARS被害が世界的に広まった後の、日本の対応も不十分であったのかもしれません。

現在、新しい家造りにおいては、「シックハウス」被害が拡大しています。 
ようやく、建築基準法が改正され、7月1日からは「シックハウス対策」が義務付けられます。
ここまで被害が拡大してからでないと、法律が改正されない。根っこの部分では、SARS対策と同じです。なぜ?もっと早くに対策を打ち出せないのか?
 
しかも、法律の中身は「最低限の基準」です。もっと厳しい基準を設定できないのか。大企業の対応を考慮しながらの改正では意味がありません。

「法律は国民を守るもの」という認識を改める必要があるのかもしれません。

どうやって家族を守るのでしょうか。建築基準法に従って建てた家でも、【シックハウスが発生する家】は欠陥住宅ではないのか。みなさんが、今 すぐに行動しなければならないことは「情報収集」です。家族を守るためには「理論武装」をしっかりとしなければいけない時代になってきました。